[インタビュー]企業

日清食品ホールディングス:DE&Iを会社全体で“当たり前のもの”とし個人個人が活躍できる環境づくりを

2024.08.22sourire staff

社内でDE&Iを推進されるなかで、社内の意識変革を加速させるために弊社の「ダイバーシティマネジメント研修」を導入いただいた日清食品ホールディングス株式会社様。本プログラムを主導して進められている人事部の段村典子様、岡本麻由子様に研修効果についてお話しを伺いました。

 

(右)日清食品ホールディングス株式会社 人事部 課長 段村典子様 (左)人事部 係長 岡本麻由子様

––ダイバーシティマネジメント研修導入に至った経緯について教えてください

弊社はグループ全体のミッションとして、「多様な社員がそれぞれの力を発揮して活躍できる職場」を目指し、2016年より様々な取り組みを行っています。2021年には経営課題として改めて「女性社員の活躍」を掲げています。

人事でも「どのようなサポートがあれば女性に活躍してもらえるのか?」と深掘りを進めていきました。すると、この課題は当事者である女性社員だけにあるものではなく、女性社員の上司(管理職)の意識やマネジメント方法を変えていく必要があるということがわかってきました。

具体的には「多様な状況下にある社員のマネジメントに対して管理職は社員のプライベートの部分に踏み込んでいいのか?」といった上司の悩みや「子育て・介護中の社員が活躍できる環境設計」といった部分です。

スリールさんの「ダイバーシティマネジメント研修」は、上司(管理職)が子育てや介護などの状況下で働く当事者の悩みや想いを理解できるようになるだけでなく、部下の社員各々の能力を最大限引き出すサポート・マネジメントを学べるものだと感じ、導入に至離ました。

––導入前には、スリールの無料セミナーにご参加いただきました。いかがでしたでしょうか?

メディアでも取り上げられることの多い育ボスブートキャンプ(イクボス研修)(管理職が実際の子育て体験やワークショップを通し、ダイバーシティマネジメントを学ぶ実践型の研修)は以前から知っておりました。加えて女性管理職や、男性育休に関する無料セミナーに参加させていただき、スリールさんのセミナーは子育て社員の日常の様子を管理職が知るワークや、上司と部下の理解を深める研修といった、子育て中社員のリアルに踏み込んだ他社にはない内容だと感じました。

研修の雰囲気も感じることができるので、導入を検討している人事の方は一度参加してみることをお薦めします。

––こうした取り組みを始めるとハレーションが起こるケースもよくあります。御社の場合はいかがでしたか?

研修は、管理職のほか、マイノリティの中の最大マジョリティとして女性社員にフォーカスして行いました。進める中では男女共に、なぜ女性だけに対し活躍を促すのか?といったハレーションがありましたが、それでも推進し続けられたのは経営層やダイバーシティ委員会委員長が「会社の更なる成長のためにDE&Iが必要」といったメッセージを発信していたことが大きかったです。

また、人事部単独で進めるのではなく、ダイバーシティ委員会と連携を組んで進められたことで、現場に理解者を増やしながら、同じ目標に向かうチームとして社内の意識変革を加速させることができました。

––研修では、動画視聴とインターバルでのヒアリング実践を取り入れていただきました。オンラインとリアルタイム、2つの形式で研修を行った効果や感想を教えてください

日々業務に忙しい管理職に対し、「どうしたら限られた時間で最大限のパフォーマンスを創出できるか?」と考えた時に、オンラインとリアルタイムのハイブリット型が最適であると判断しました。

まず、オンラインでの研修で情報インプットを行いました。ここでは、DE&Iの必要性理解や、育児期社員の出勤前・退社後の状況の動画視聴に加え、個別マネジメントのポイントについて理解を深めています。オンラインだったため、各自自分の都合のつく時間に視聴を進められました。

次に、研修までの間に、部下社員へのヒアリングを行いました。ここでは、業務確認ではなく少し先のキャリア展望やプライベートの状況について“聴くこと”を意識するという部分の意識付けになりました。

最後に、オンライン上でのリアルタイム研修を行いました。個別面談のロープレや、部下を活かす伝え方など実践ワークを中心に行うなかで、悩みや解決策提案の共有など、管理職同士の繋がりを創出することもできたと感じています。リアルタイムの研修前にしっかりインプットを行い、各々考えを深める時間を持てたことで、ワークやリアルタイムの研修がより意義のあるものとなりました。

こうした研修構成については事後アンケートでも、「リアルタイム研修は限られた時間だったが、事前インプットのおかげで集中して参加することができた」「部内/外とも研修参加時間の調整がしやすかった」といったコメントも多く寄せられました。

研修の中では、管理職の間で悩みやアドバイスを交換しあうワークが特に好評でした。日常の業務では部門を超えて管理職同士が繋がることが難しいため、こういった場を設定することで近い課題や悩みを持つ者同士での繋がりが創出できたのはよかったです。ほかにも、受講したその日から行動できる実践的なことを学べたことで、受講者の96%が「自身のマネジメント方法の参考になった」と回答していることで、大きな効果を感じました。

––最後にDE&I推進の観点で御社が次のステップとして考えていらっしゃる点についてお聞かせください

私たちは人を大切にする会社として、DE&Iを経済合理性のためではなく、“当たり前のもの”として推進していきたいと考えています。

それはつまり、女性が…/男性育休が…といった特定の主語を置かず、自然に個人個人が活躍できる環境を作っていくことです。そのためにも、今はゆがみを是正するフェーズとして引き続き取り組みを進めることで、今後もDE&I、しいては女性社員の活躍支援が会社の成長や、全社員の働きやすさにも繋がることを全ての社員が共通認識として持っておきたいと思います。

 

◼︎担当コンサルタント

生川のぞみ

◼︎研修講師

喜多村佳美

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